金井消防後援会

金井消防後援会は、昭和52年4月に発足しました

当時、金井町の町内会々員は486戸で現在より少なく、その会費収入から消防団(町田市消防団第三分団第四部)の維持、活動への協力に多額の出費を余儀なくされ、総支出の半分にも達していました。また消防団の団員は、昭和20年代は50名程いましたが、昭和43年以降は15名定員になり現在に至っております。人数が減った背景には、手押しポンプから機械ポンプへ移行したことで省力化が可能になり、定員や予算が削減されたこと、また他の地域に勤務する地元の人が増え、団員になる人が少なくなったこと等があります。
団員は、出動に備え、日頃から訓練に励み、消防団行事への参加等があります。町を守る使命に燃えているとはいえ負担も多く、団員と団員でない人を公平にするための方法として、団員でない世帯に協力金の負担をお願いし、団員が集金した時期もありましたが、長続きはしませんでした。
町田市からの補助が十分ではないため、消防団の財政を後押ししようと町の有志が発起人となり、大蔵町や能ヶ谷町の消防後援会を参考に金井消防後援会をスタートさせました。昭和52年発足当時、後援会加入世帯数は368世帯でした。

金井消防後援会は、会則によると消防団に協力し、防災活動についての認識を深め、団員の育成を目的に活動しています。平成3年までは、活動報告書は作成されておらず、残っている決算報告書・予算書をみると訓練災害出動費を負担し、ポンプ操法大会や出初式等の消防団恒例の行事を激励し、歳末警戒や予備消防(消防団0Bで組織し、昭和59年頃まであった)への出費を主にしています。

また関係者の話から特筆すべきことは、金井消防後援会主催の消防ポンプ自動車の入魂式が2回行われたことと、器具置場(詰所)の落成式です。昭和54年7月8日、消防ポンプ(ニッサンパトロール)自動車が町田市より支給されました。その12年後の平成3年11月16日、いすずELFの新型車が配備され、12月8日関係者を招いて盛大に入魂式がとり行われました。式では新車に魂を入れてもらい、無事故と町の防火・防災を祈願します。詰所は、昭和62年8月から3ヶ月の工期の後完成し、昭和63年1月17日、団長はじめ関係者を招いて落成式を行いました。

後援会の加入世帯数は年毎に増加し、現在は当初の約3倍です。これは地区の幹事の方が新規加入を地道に勧めたことや各自治会がまとめて支払うなど協力のおかげです。町内の消防団への理解や防災に対する姿勢の現れと深く感謝するものです。

最近は広報紙『纏い(まとい)』を随時発行し、消防に関する身近な疑問を載せたり、消防団の昔の活躍の様子等を伝えています。また昨年から年1 回、纏ツアーを企画し、消防博物館(新宿区四ッ谷)や立川防災館などを見学し、会員相互の交流と消防意識の高揚を併せて図っております。他の町内は、消防団0Bだけで後援会を組織したり、町内会の一部として後援会が位置付けられていますが、金井町の場合は独自に活動する会であり、広く一般の方の参加を促してきたことが会の発展を支えてきました。
今後は、かってそうであったように若い世代が一度は消防団員を経験し、地域の方々に育まれつつ社会性を学び、自己を確立し、地元に貢献できることを最大の誇りに思えるように人々の意識に訴えていく所存です。

   金井消防後援会歴代会長
   昭和52 ~ 57  秋本 佳里      平成元~ 8   市川 博明
     58 ~ 61    高橋 武国      9 ~ 12  諸澄 武春
     62 ~ 63    横山 光伸       13    加藤 泰嗣

[平成14年7月15日発行 町誌 金井 より]


近況については、今後記載する予定です